皆様は建築工事の最終形である内装美装を見ていることと思いますが、それは何とでもなることですし、それにより住まわれた上での不具合が起こるわけでもありません。
単に気になる…とかいった問題でしょう。
確かに気になるものは気になるので仕方が無いかも知れませんが、そのことを逆手に取っている建築会社が多いことをご存知でしょうか？
「建物がどうであれ、要は最後の仕上げさえ綺麗に見えたらいい」ということですね。
多くの建築会社は、最後に「補修屋さん」と呼ばれるリペア専門業者が入り、数十箇所も直していきますから、最後は綺麗に見えるわけです。
彼らは、いわゆるビニルシートが貼られたフローリング材であれ、キッチンの人工大理石天板であれ、窓枠材であれ、上手に直していきます。
クレヨンのようなパテを溶かして傷を埋め、あの木目まで、綺麗に描いていきますから本当に神業です。
私たちにとっては、そんなことよりも永年住まわれるので破れ損なうことのない家を目指しています。
そのために最も大切なことはやはり「水平・垂直」でしょう。
皆様が垂直に建っているように見える壁も実は垂直ではありませんし、平行に見えるものも平行では無いでしょう。
これを出来る限り狂いが無いように造ることが難しいわけです。
水平・垂直で無いものは、将来に不具合が出やすくなります。
家造りは積み木のようなものですので、どこかで垂直が狂っているとその狂いはどんどん大きくなっていきますので、どこかで帳尻合わせをしないといけません。
帳尻合わせをした箇所は、やはり弱かったり、上手く接合ができていなかったりしてしまいます。
どんなものでも揃っているものは美しいのですが、揃えることは大変難しいのです。
見学会等でも室内に入ったら、ぐるっと一周周りを見てみて下さい。何もかも綺麗に揃っている家って案外無いものですよ。
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