よく「JIO(日本住宅保証検査機構)の検査に見事合格しました!」なんて記事を見かけますが、この検査に通らないなんてことはあり得ません。
第三者の目で確認することはとても大切ですが、指摘事項があるとその場で修正していきますから、結果的には合格するようになっているものであり、不合格では「住宅瑕疵(かし)担保責任保険」がつきませんので、建築会社は必ず通るようにするものです。
そんな大層なことでは無いので、踊らされないように気をつけて下さい。
そもそもJIOの検査項目などは、職人達は全て把握済みです。手を抜くのであればその検査項目に無い部分かと思いますね。
アンカーボルトの傾きによる台直しや、コンクリの被り厚不足、そもそも強度不足のコンクリートを流し込んでいるなど、基礎工事には大切な部分が沢山ありますが、JIOの検査は「基礎配筋」の部分に限られています。
建築は結果的には、その工事に携わる職人のひとりひとりの『思い』なんです。
これがうまく束ねられない建築会社は、いわゆる「現場監督」という職を雇います。つまり職人が施工不良を起こさないか、見張りをさせるわけですね。
そういった役割ですから、現場監督と職人の仲が良くなることは難しく、逆に仲が良すぎても、なあなあの関係では工事はうまくいきません。
美しい建物ができない原因のほとんどがここにあるわけです。
声を大にして言いたいのは、実は『木造建築は大工が仕切るのが一番』なんです。
一般木造建築に現場監督は必要がないと思います。逆にうまくいかない足かせになっている会社を多くみかけます。
建築は積み木のようなもので、先の人が適当にやるとその誤差はどんどん大きくなり、後で仕事に入るもの、入るものがうまくできなくなり、ごまかしの連続になってしまうのです。
職人は職人同士、阿吽の呼吸でお互いがプロとして認め合いながら現場を回していくのが最も美しく仕上がる方法です。
その仕上げに間違いが無いかは、いわゆる家の仕様図面を書いたコーディネータなど、お客様の仕様の意図をしっかりと組み取ったものが確認する方法がベストでしょうね。
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