気持ちの数だけ - お家のことを勉強するブログ

先日のＴＶ番組アナザースカイの中で、世界を代表する建築家安藤忠雄氏は、「建築に大きいも小さいもない、気持ちの数だけ建築は良くなる」とおっしゃっていました。

この業界に携わるものとして、まさに同感なのですが、
あの世界を代表する美術館や寺院、ブランドショップを数多く手掛ける建築家であっても、私たちと同じだと言うわけです。

施主様は、良い家が建てたいと誰もが思うわけですが、
残念ながらその思いだけでは、良い家ってできないものです。
「生活のため、お金のために仕事をしている。時間がきたらハイ終わり。」
といった気持ちで、良い家が建つことはないでしょう。
安藤氏が、世界でも屈指の建築家になれたのは、この気持ちの差だけだと言うわけです。

その思いを叶えようと思うスタッフの気持ち
その思いを築こうと思う現場職人の気持ち
が一体となってこそ、良い建物ができていくわけです。

ちょっとでも良いものをと、ひと手間余計にかけていくことの重なりが素敵な家に仕上がっていくわけなのです。
単純にセンスが良い悪いでは、それなりのものしかでき上がらないわけです。

安藤忠雄氏の建築の妙はそこにあると、私は思います。

完成し、世界中から称賛を浴びている「光の教会」さえも、安藤氏の中では未だ完成系ではなく、あちこちに手を入れたり、今後の課題さえも持っている。

参照：安藤忠雄の光の教会投稿ブログ

私たちの家づくりも、施主様だけでなく、私たちも愛着を持って接しているからこそ、どこにも負けることのない佇まいができていくのです。
よく一般現場で聞かれる「見えないから･･･」「施主様にはわからないところだから･･･」といったものの積み重ねでは、良いものなんてできるはずがありません。

23日に上棟されるＩ様邸も、このプラン提示を見ただけでもわかるとおり、施主様と片上建築家、そして私たちの思いがびっしりと詰まったプランです。