お家のことを勉強するブログ

アール津からのお便り

高気密住宅だから…


よく勘違いされるのが、高気密住宅だから窓を開けない生活をする…。
という考えですね。
実は、これは全くの間違いです。
おそらく高い気密性を取る技術の無い会社が高気密に望むがために、窓を極力無くしたデザインを取ることなどから、こう勘違いされているのではないでしょうか?


高気密住宅は、あくまでも計画的な換気を取るために必要な技術なのです。


部屋の形をした紙の箱があります。
そこにストローを差し、吸い込むことをイメージしてください。
おそらく、その差し込み口と対角線上などにもう1個穴があればスムーズに箱の中の空気を入れ替えることができるでしょう。
それが、あちこちに隙間があれば、計画的に入れ替えることが難しくなるわけです。


ここは、日本でも有数の過ごしやすい地域である三重県です。
朝などは、思い切り窓を開けてさわやかな空気を一気に入れ替えてください。
春秋には、窓から入る風もエアコンのそれとは違い、とても清々しいはずですよね。


実は、居室の24時間換気法律化(2時間に1回程度、部屋の空気が入れ替わるように計算)が平成15年に導入されたのは、いわゆるシックハウス対策によるものです。


ここでの心配は、この法律ができたことによる換気に関する考え方です。


■通風は、住む人の気分や自然の条件に左右され、空気の入れ換えが計算できないこと。
■換気扇による換気=機械的なものなので空気が入れ替わる量を計算できる。


ということから考えられている法律なのです。


よく考えてみてください。法律というのは、守らなければいけない最低限の基準を示したものですよね?
そう考えれば、「換気扇で空気を入れ換えること」と「窓から入る風を感じること」は、全く別のものとなります。
法律では窓からの換気機能は計算されていませんが、人間は、自然の風の大切さも知っているのです。風の質を見分ける感性も持っているのです。


建築家は風通しの良い家をつくるために、次の技術を折り込みます。


■窓が2面以上あり一直線に対面していること。
■必要な時は常に開けておける窓にする。
■風向きを考慮する。


当たり前のことですが、案外できていないことが多いのですよ。


冬の寒いすきま風や、春先の突風などの質の悪い風は必要ありませんが、夏の夕暮れに流れる風などは、たまらなく気持ちのいいものですよね。


最近は、縦や横に開く、すべり窓を多くつけデザインを意識したものを良く見かけますが、この窓が隣同志に並んでいても、こうした質の良い風はそれだけでは拾えません。ファミリーレストラン等のようなしっかりした建築デザインを見ると、同じ壁に縦すべり窓を設置した場合、その距離はなるべく遠く離しているはずですので、意識して見てみてください。


このすべり出し窓や上げ下げ窓は、きちんと使うと開けっ放しにすることや風の調整も容易ですので、とても便利な窓なのですが、割と失敗例が多いことが事実ですね。


窓の大きさが同じである必要はありませんが、それを対面させることにより風の出口が見つかるわけなのです。


また、床に近い地窓と、天井に近い高所窓を向きあわせると、温められた空気が高所窓から抜けるため、冷たい空気が地窓から入ってくるため、夏非常に気持ちが良いものです。
同じ理屈を利用して、吹き抜けから2Fへと風を通す技術もありますが、排気がうまく取れていない場合、2Fに汚れた空気が溜まるので注意が必要ですね。


どちらにせよ、設計をする上で大切なことは、
それぞれの土地には、固有の主風方向があり、その季節や一日のなかで定期的に変化するものです。
これが掴めていないと全くお話にならない素人プランとなってしまいますね。
私たちが建ててきた家で、近隣の聞き取りをさせていただくと、ある方向からの風が大豆工場があるため、嫌な臭いがする時期があるとのこと。
もちろん建築家にこのことを伝え、そちらからの嫌な臭いはシャットアウトしながら、風の抜け道を作っていただきました。


またよくあるのが、寝るだけの主寝室の場合、静かさを保つためにも必要のない窓はつけないことですね。カーテンも閉めっぱなし、窓を開けることもない、明りも必要ないでは意味がありません。


上手くその土地の風の方向をつかむことで、小さな窓であってもしっかりと通風が得られるわけです。
アトリエ建築家は、このあたりの技術も実に巧妙です。




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