Rプロバンス - お家のことを勉強するブログ

多気町相可台で建築中のI様邸。
エントランスの塗り壁が仕上がりました。
まるで、ピザ屋さんのような雰囲気ですよね？
大きな木製ドアがすごく似合っています。

施主様と眺めておりましたが、結論は
「やっぱり人間の手にかなうものは無い！」
となりました。

昔から受け継がれる左官技術には、想像もつかない驚くべき技が多くあります。土や石灰を自在に操り、様々な色やデザインに創り上げるのです。
もちろん、意匠だけでなく、その技術は日本の気候風土に適した進化を続け、現代建築にも取り入れるべき性能を有しております。
「鏝(コテ)と手」でなければ決して行うことができない日本の伝統文化でもある職人技を見せつけられました。

大きな震災や原発事故、津波を経験した私たちは、知らず知らずのうちに裕福さではなくて、幸福さを求める時代になりました。
心が豊かになるようなこうした文化に心を奪われる時間を求めているようで、美術館等も来場者が増えていると聞きます。

最近の新築住宅では、大量生産によりコストダウンされた工業製品が多く、見ているだけで心が豊かに洗われる空間なんてあまり感じなくなり、オシャレにスタイリッシュに…が合言葉のように統一されてきました。

Ｉ様邸では、アトリエ建築家山本先生のデザインによる安らぎ空間がたくさんあります。
家の中で、どこから見た景色が一番好きか？ってあると思いますが、Ｉ様邸の場合はそのポイントが実にたくさん存在します。
こんな家に住めたなら、たとえお金がなくて苦しくても、お茶漬けでご飯を食べていたとしても、なんだか豊かな気持ちになれて、家族の笑い声が聞こえてきそうです。

「家」のあるべき姿がここに見えました。