完成観賞会「価値を知る家」初日。沢山の来場者で賑わいました。
まずはこの外観。こだわったのは、陽がよく当たる東南面は吹付塗装外壁とし、苔が予想される北西面やメンテが大変な２階部分はガルブライト。
そりゃ全面吹付け塗装の方が素敵に見えることは決まっていますが、家は手に入れて満足するものではなくて、そこに永く暮らすもの。
先々のメンテを考えないと何せお金が大変になります。
回廊の長さだけで何と約14M。
あっと言う間に観葉植物で埋め尽くされそうですが、この家の一番の意匠ポイントとなります。
それぞれの大きな掃き出し窓に合わせたアーチが７つも並びますからね。
この回廊の庇があるおかげで、日射遮蔽も有効に作用し、掃き出し窓の高さも2,200㎜まで上げることができました。
アーチをつくるのはいいけど、室内から見てそのアーチが綺麗に外の景色を切り取って見えないと意味が半減ですからね。
今回のポーチタイルはアンティーク調。もう少しガタガタに張っても良かったのですが、これも角が揃わないと割れやすくなるので、きちんと揃えました。
何もかも色合いを揃えたので、玄関ドアと基礎塗装はアクセントとして、クリーム色とベージュを採用しました。
アクセントというと、そこが目立つという風に捉えられますが、逆アクセントを狙ったものです。
地味で目立たない物が素敵に見える。これが超オシャンに見えるコツです。
玄関を入り、皆が驚かれるのがこのスペース。
もったいないと言えばもったいないスペースなのですが、オーナー様の暮らしには必須となるスペースですので、思い切って取っちゃいました。
その向こうに見える掃き出し窓の外がガレージ。ここに赤いロードスターが展示されるのです(笑)
昨今の男性は車にも興味が薄れてきた様子ですが、車好きには、たまらないポイントです。どうか手放さずに、プレミアがつくまで持ち続けて下さい。（貸して欲しいし…）
右に見える絵は、私が勝手につけた安藤忠雄氏の「光の教会」スケッチ。本当はこの家のデザインモチーフであった「ル・トロネ修道院」のものを飾ろうと思っていましたが、良い写真が見つからず、またＦ様ご家族で旅行に行って撮ってきてもらいましょう。
白子先生だけでなく、この前に来訪された矢橋先生もこのル・トロネ修道院に行かれたことがあるそうです。建築家は皆通る道なのですね。私もいつかは行ってみたい…。
明日も観賞会は続きます。
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