お家のことを勉強するブログ

アール津からのお便り

1300年

建築用素材としての木は、耐久性の点で非常に優れた材料であることに間違いはございません。現存する世界最古の木造建築物は、西暦600年代初頭に聖徳太子によって健立されたことでも有名な世界遺産・奈良斑鳩法隆寺

再建されたことなどを考慮しても、1300年以上にもわたって、飛鳥の地のランドスケープとして、その役割を果たしています。
この事実を踏まえ、耐久性が劣るという人は誰ひとりいないでしょう。

また意外なことに木は耐火性にも優れていて、木の表面こそは焼けて炭化しますが、影響が中心部まで及んで崩壊に結びつくといった例はほとんどありません。


その耐久性の高い木で造られた家が、どうして30年程度しかもたないのでしょう?
アメリカには、100年、200年にわたり、何世代もが住み続けるという木造住宅がたくさんあります。


その理由は、やはり湿度の高い日本の気候条件を考えない中途半端な断熱施工をしてきたからだと考えられています。
法隆寺は、建物の構造が吹きさらしで内外の温度差が無い状態ですので、結露などの湿気の問題が起こらないのです。


このことから、当時の建物は木材が従来の耐久性を発揮し、数世代に渡って利用されているのです。


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