お家のことを勉強するブログ

アール津からのお便り

偉大な大工


スティーブ・ジョブズ『偉大な大工は、たとえ見えなくてもキャビネットの後ろにちゃちな木材を使ったりはしない。』


一般の方々に大工の善し悪しは、なかなかわからないでしょう。
しかし、家の出来栄えは大工の腕で7割が決まってしまいます。


この何でもないように見える格子。
既成品ももちろんありますが、規格寸法になってしまうためこれも大工さんに依頼しました。



そこには、施主様が何かの際に入手され大事に保管していた一枚板にて棚を取付け。



さすがに重量がありますので、支えの足が必要ですが、これもこの一枚板からカットされた味のある足に。
こういったことを私は色気のある仕事だと感じます。


何も考えずに止めるのではなく、どういった思いで施主様がこの板を大事に保管していて、どうすれば一番喜ぶのかを考えたひと手間です。



従来の窓に追加された二重窓にギリギリかからない寸法で、この板を最大限に活かしてくれました。



途中、窓枠にかかる部分がありますが、これもその分だけ逃がすのではなく、私たちの思い通りに収まるように、切り欠きを入れています。


実はこの格子の裏にはピアノ設置スペースが取ってあるので、そのバランスを考えた寸法をきちんと守れるように工夫をしてくれました。



足の支えだけでは、この重い一枚板は心配ですので、格子の裏からも止めています。
ビスを隠すように丁寧に「ダボ穴」と呼ばれる穴を開けて、ビスが見えないように蓋をしています。


普通なら両サイドと真ん中だけ止めるというカタチかと思いますが、
ここでもひと工夫あり、このことにより棚の役割だけでなく、格子の反りなども押えられるように全ての縦格子に仕込みを入れたわけです。


これにはまずビスよりもひと回り小さな下穴を開けてビスを止めます。
おそらく、約10cm程の格子厚みの3倍程度のビスを使ったことと思います。


ビスを止めたその上から、その穴に木工用ボンドをひとつひとつ仕込みます。
そして、その頭にヒノキの丸棒などを使って、打ち込み、格子面と面イチにノコギリでカットします。


ただ、穴の大きさと丸棒の大きさはドンピシャリすぎて合わないので、丸棒の先をヤスリ掛けし、少し細くしてから叩きこむカタチとなるのです。


丸棒を面イチにカットするのも難しいので、技術やそれ用のノコギリが必要です。格子面の方に傷を付けてはいけませんからね。


そして、トンカチの丸い方の面でもう一度頭を叩き、その後ノミやサンドペーパーを使って美しく仕上げます。
トンカチひとつをとっても、平らな面と丸い面があるので、道具ひとつをとっても、適材適所の使い方が必要なのです。


この格子は木目のあるスギ材を使いましたので、丸棒は使わずに、格子をくり抜いたものを再び嵌めるという作業を行ったようで、ダボ蓋まで木目が揃っています。


こうした手間は、技術はもちろんのこと、「思い」がないとできない仕事です。
細かな仕上げまでの指示は私たちはしていません。信頼できる職人達だからお任せできるのです。


こういった職人たちが協力し、つくりあげた住宅こそが、確かなものとなる。
人の心が通った住宅には、必ず幸せが訪れると私は信じます。



この美しさは、心が宿るものだからと思いませんか?






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