先日の見学会で幾度となく質問を受けたのが、
「何かが違うけど、何が違うの?」ってお言葉。
その回答は、「佇まいが違うでしょう?」
同じようにデザインされていても、その時にデザイン賞を取ったりしているようなものでも、そのとき美しいと思ったものでも、何年後かには、どこか古く感じるものがあります。
有名デザイナーの作品である椅子などは、100年経っても売れ続けており、全然古びる様子もありません。
その違いをつきつめて考えているのが、R+house津の家となります。
そのひとつを紹介すれば、まずは材質ですね。
私たちは、最先端の技術で自然界には存在しない光沢や色を使った○○調、○○風といったものは極力使いません。
そのときの時代性や流行にマッチしすぎていて、何年かするとすぐ古く感じてしまうものってありますよね?
ピカピカのダイニングテーブルを購入したところで、数年後には傷だらけで、その売り物だったピカピカ感は傷だらけで失われてしまうでしょう。
それではガッカリ感が強く、暮らしが豊かに変わるとは思えないからです。
何かを導入する際には、必ず自分に問いかけます。
「それにより、人生が豊かに変わるだろうか?」と。
何度かここでも話をしているように、「サステナビリティ」
つまり、「持続可能な」、つまり「ずっと保ち続けることができる」ことが大切です。今が良ければいいではなくて、将来にわたって長く使えることが嬉しいものです。
住宅とは、家族が暮らしていくための「箱」に過ぎません。
皆が憧れる美しい店舗とは違うのです。
生活をしていくためには、ゴミ箱や時計やカーテン…、様々な商品の色が入ってきてしまいます。
なるべくシンプルにつくり、そこにご家族の「思い出」や「傷」が入り住宅は完成していきます。
生活に溶け込むものこそが、愛されて長く使えるデザインであり、それは残念ながら使ってみて、古くならないとわからないことでしょう?
そこを見抜くことも私たち住宅会社のプロとして大切な要素ではないでしょうか?
佇まいがちがう。
つまり長く使えるものは、その本物が醸し出す雰囲気が違うわけです。
鑑賞会でそれを敏感に感じとられたお客様は、もう少し掘り下げた話を聞きにきて下さいね。
それが住むだけで人生が豊かに変わるヒントにつながるかも知れません。
佇まい、住宅の重要ポイントですよ。