最近この業界でよく話題になっているのが、木造住宅が早々と腐り始めるといったことです。日本の気候では、本来、木材はコンクリートや鉄よりも強度があり、耐久性に優れているといわれてきましたが、ここにきて急変です。
それは、『高気密・高断熱住宅をうたっていながら、中途半端な断熱や気密の家は木材が腐りやすい』ということからきている結果です。
これにより、家の中と外で温度差、湿度差が大きい住まいでは、室内で発生した水蒸気が壁の中に入り込み、壁や断熱材などの内側に結露ができる『内部結露』を発生しやすくしてしまうのです。
窓の結露は水滴がつくため目で見えますが、内部結露は壁や木材に吸収されてしまうため見ることができず、すぐには分からないのでとても怖いもの。
それに木を腐らせる「腐朽菌」が繁殖し、住宅の主要構造部である柱や床、土台などの木材を腐らせ、家の寿命を著しく縮めてしまうのです。
でもお客様は、どれが本物の高気密・高断熱の家かは知らない。
いや、建築会社でも未だわかっていない会社が大半でしょう。
こんな状況で何でも人の真似をして、しかもそれが勉強もせずに中途半端な真似ですからこのような事態を招いてしまうのです。
もうこうなれば信頼できるのは「数値」でしかないですね。
1.気密性を表す「C値（相当隙間面積）」が悪くとも0.5以下
2.断熱性能を表す「UA値（外皮平均熱貫流率）」が悪くとも0.5以下
気密・断熱性能が良い家を探している方は、建築会社にて必ずこの数値を聞いてみて下さい。そして１棟１棟気密測定をしているのか？の確認も必要です。
また、なんのために高気密・高断熱住宅が必要か？を尋ねてみるのも良いでしょう。おそらく大半の建築会社は答えられません。
もしくは、中途半端な高気密・高断熱住宅を建てるくらいならば、従来からの隙間が多くある住宅の方が断然に良いことでしょう。
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