今後の省エネ住宅基準の中で、最も大切なものは「Q値」と言われています。
おそらく今年暮れから来年にかけて、この「Q値」という文字をよく目にするようになるでしょう。
Q値とは、断熱性能を表す数字ですが、
では、なぜ断熱性能の高さが必要なのでしょうか?
普通に暮らしている時はあまり意識しませんが、家では屋内と屋外の温度差によって、常時、内外での熱の移動がおこっています。
これが特に顕著になるのが夏と冬です。
大きく分けると住宅には熱の出入り口が5種類あります。
1.天井・屋根
2.外壁
3.窓
4.床
5.換気
です。
このうち「換気」については、温度調節などのために意識的に行うものですが、他の4つは意識的にコントロールすることが困難です。
断熱性能の低い家は、夏は高温の外気や直射日光で暖められた外壁材、窓などの熱が伝わってしまいますし、冬は暖房器具などで暖めた空気がどんどん外へ漏れだすことになります。
いうまでもありませんが、熱の出入りはエネルギーのロスですから、高性能な省エネ住宅を実現するためには、Q値の低さが絶対条件になるわけです。